書評日記 第70冊
西遊妖猿伝 諸星大二郎
双葉社

 DAISUKI!ってのは、日本テレビの看板(?)番組。深夜12時25分から始まる、中山&飯島&松本トリオが俺は大好きなのだ。一等好きなのは、商店街巡りの巻。横路地の入り口しか看板のないようなごく普通の地元を巡り、じじ&ばば、おやじ&かみさん、子供&孫の生きている生活空間は否応無く暖かい・・・なぞと感傷的にならなくたって、きちんと現実にある空間なのだ。

 なーんか、でっかいのと早熟&晩婚なのがいっぺんに意気消沈しちゃってるけど、何か訳あり?悪人面は顔はちょっとなんとかなってきたみたい。裏は覇気なし。俺としては、好き嫌いがあった方がいいと思っています。「嫌い」がないと「好き」が浮き上がってこない。だから、この場でも幾人かは嫌いな人を決めている。でもねぇ、リンクなんてしてやらないのよ。だって目立っちゃうでしょ。
 あなたならわるよね。こういう時こそ、可可大笑するのであります。俺の方は、ったあ進展があるんかどーかわかんないけど、かにどつかれたんではしかたがない。つっぱしります。う、意味シンなシグネーチャを貰ったけど、本当に意味シンなん? ふふふふ。

 さてと、鬼才シリーズのラスト第4冊めは、諸星大二郎の「西遊妖猿伝」(双葉社)です。高橋留美子の「うる星やつら」に出てくる諸星あたるは、ここからであるのは有名な話。留美子ワールドの好きな方、諸星大二郎も読まなくてはいけません。じゃないと彼女の世界が解るわけがない・・・なあんてことは言わない。でも、ま、関連として読んでおくのも悪くないと思います。
 実は、諸星大二郎を語るには、俺はそれほど彼の作品に入れ込んではいません。何故か。単に時期を逸してしまっただけだと思うんだけどなあ。結構、入れこめる世界を描く&描ける人なので、そのテのマニアは多かろうと思います。ま、見つけたらご一報願いたい。この辺にリンクでもしておきます。
 先に「世界」と書きましたが、諸星大二郎は、彼独特の世界を構築できる漫画家です。他にも色々、世界を作る人(ま、そもそも漫画というものは、独自の仮想空間を作り上げることだから。)もいると思うのですが、彼の描く世界は厚みが違います。同じ雰囲気を持つ小説を上げれば、沼正三の「家畜人ヤプー」、夢野久作の「ドグラ・マグラ」、半村良の「妖星伝」、でしょうか。それぞれの妖艶な世界は俺の未知の部分を刺激します。

 さて、ホームページ&日記を持っている諸君諸嬢に一言。
 「日記以外にも作りなさいね。」
 趣味=日記(インターネット)ではあまりにも現実から遊離しすぎてます。

update: 1996/08/10
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