概要

　週40hという見積もりを利用することによって、プロジェクトを80%の確率でスケジュール通りに終わらせるマネージメント手法を論じる。

内容

部分見積もりのセーフティを使わず、50%の確率で成功する見積もりを立てる。（現在は80%の確率を考えているので、これらの部分をプロジェクト・バッファに移す）
この見積もり時に、h数（時間単位）ではなくて、w数（週単位）を使う。週４０ｈで換算する。
プロジェクトの実施時には、週４０ｈに縛られることなく、スクラム方式で週６０ｈ（１０ｈ×６日）を最大値とする。最大値２４０ｈとなる。（それ以上になる場合は、プロジェクト・バッファを食いつぶしたほうがよい）
仕事の単位は、週単位を最低限とする。１，２日で終わる仕事の場合は、いくつかの仕事をひとつにまとめて週間単位にする。1ヶ月以上に及ぶ場合は、1ヶ月になるように分割する。スクラム、ＦＤＤ方式の流用
週間単位で進捗（完成度）を考えることによって、後回しにする／した仕事が明確になるようにする（学生症候群の対処）
クリティカル・パスを意識して見積もり期間（リードタイム）を決定し、３０％のプロジェクトバッファを加える。
直前の仕事では、単に能率を上げるだけに過ぎない（部分効率化の排除）。全体を見渡すことによって、プロジェクト・バッファを増やす方向で作業を前倒しにする。遅れは、プロジェクト・バッファの食いつぶし状況のみで判断する。週単位の仕事の完了／未完了により進捗率は無条件で割り出す。
クリティカル・パスさえ遅れがなければ、最終的にプロジェクトはスケジュール内で完結する。各ステップの遅れは、意図的に無視し、マネージメントの注意が散漫にならないように注意する。
プロジェクトの遅延は、プロジェクト・バッファの減り方のみで判断する。
週単位・月単位で、完了させる仕事を選択し、クリア条件（進捗率）を明確にする。
→ やむない残件はどのように管理する？（リスク管理）
週単位の進捗会議を欠かしてはいけない。
プロジェクト・バッファの食いつぶし状況で警告をあげる。
クリティカル・チェーン（ＰＭ／ＰＬの作業）に注目する。ＰＭ／ＰＬのボトルネック要因をいかに活用するかを、スケジュール管理する。