書評日記 第42冊
クリスマス・カロル ディケンズ
新潮文庫

 祝いの言葉はいわないけれど、貴方ならば、わかりますね。今日の一冊、ディケンズの「クリスマス・カロル」(新潮文庫)を送ります。

 多分、誰でも知っているお話。映画にもなってるし、中学生の英語の教科書に載っている有名なディケンズの作品です。ま、一応、内容を明かせておけば、『いやーなおやじが、いいおやじになる話』。いや、別になんの含みもござりません。そのまんまです。そのまんま。

 これは「書評日記」だから、おざなりにでも、書評をしておこう。ディケンズの作品は、他に「二都物語」を読んだ程度で、あまり読んでいません。というか、俺の読書遍歴、こういう外国のきれいな文学がすっぱり抜け落ちています。これというのも、高校時代に漫画描きにうつつを抜かしていたため(ま、あんまり理由にならんけど)その時期、本をほとんど読みませんでした。(ま、漫画もあまり読まなかったけど。)だから、この時期に読むべき本が俺のなかからすっぱり抜け落ちてしまっています。「クリスマス・カロル」も読んだのは、それからずーっと後のこと、大学3、4年の頃に(俺は大学を7年行っているので、これは中間地点にあたる。あー、ややこしい。)「そうそう、ディケンズも読んどかないと」というよこしまな意思で読んでしまいました。(本当は、それ以前に中学の英語の教科書で出会っているはずなんだけれど、俺、昔から(今もそうだけど)英語が苦手なもので、よく覚えていない。)
 ディケンズの作品は、英文科で研究対象にされるぐらい(と聞くけど?)「美しい英文」だそうです。ま、もともと英語というものは「田舎の言葉」だから、美しくもなんともないという説もあるでしょうが、ま、それはそれ、これはこれというところでしょうか。あいにく、原書にあたったことがないのでどれ程「美しい」のかは分かりませんが・・・。
 さて、余談ではありますが、この訳者の村岡花子。『私の記憶が正しければ』少女小説の筆頭「赤毛のアン」の訳者でもあります。俺、こっちの方は、読破してたりします。しかも、浪人中に、ぼちぼち読んでました。「赤毛のアン」では、『想像力』という言葉がたくさん出てきます。この言葉、あまり日常では使わないので文章の中では多少浮きぎみな感じもしますが、原書をあたると(こっちは、1冊だけ読みました。簡単だったもんで。)「imagination」になっています。当時の、俺の日記にも、この2つの単語がたくさん出てきます。(よっぽど影響されたんだろうな。久々に思い出してしまった。)

 なんか、記念日続きだけど(昨日は、俺のおおぼけだけど)ま、いいでしょう。世界中の人の誕生日を集めて毎日が記念日という企画もあるようだし・・・。

 あまり、長くなってもなんなので、そろそろ終わりにします。なぜって? だって、「スピーチは短いほどいい」っていうじゃありませんか。

update: 1996/07/10
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